シンビオ動物園への道は、ハーストビルからA3(キングジョージズハイウェイ)という幹線道路を通って、A1(プリンセスハイウェイ)という幹線道路に出て直進します。ハーストビルから約40分かかります。途中王立国定公園を通ります。道路から眺める景色は一面の森林で、その先は海です。(海は見えませんが)
入り口を入ると鳥類のコーナーがあります。鮮やかな色の羽に目を奪われました。
コキンチョウです。オーストラリア北部から北西部にかけて生息し、生息数が年々減って来ているため捕獲が禁止されています。
ワライカワセミはオーストラリアに分布する大型(カワセミ科の中で最大)のカワセミで、名前の通り人の笑い声(わははは)のような鳴き声が特徴的です。
日本のカワセミのように水の中の獲物を捕ることは稀だそうですが、地上の昆虫やねずみ、蛇などを捕獲するそうです。
鳴き声を聞きたかったですけど、じっとしていて鳴き声どころか動こうともしませんでした。
シンビオのコアラは手の届きそうな近さで見られます。昼間は昼寝をしているとかで今まで動いているコアラを見たことがありませんでしたが、今日は結構もぞもぞ動いていました。しぐさが可愛くてついつい長居してしまいますが、見学者もそんなに多くなくゆったり見られたので気兼ねなしでした。
ミーアキャットです。尾を支えにして後ろ足で直立して日向ぼっこをしていました。この独特の態勢に愛嬌があって、みなカメラを向けていました。
ピグミーマーモセットは、体がとても小さく尾を除いた体長は12から16cmほど。(一時、世界最小のさるだったそう)耳は頬から生えている長い毛に覆われ、尾は縞模様が入っています。
素早く動くし、小さいので見逃してしまいます。
ボイドモリドラゴンはオーストラリアの一部に生息する爬虫類だそうです。
爬虫類展示館の暗い館内でガラスのケースの中だけが薄明るく光っていて生き物が存在する気配がありませんでした。しばらくケースのどこにいるか凝視していると、木の枝にしがみついて動かないボイドモリドラゴンがいました。木の枝と同じような色で認識するのに一瞬の間がありました。よく見ると小さな恐竜のようで背中に棘があります。
オーストラリアのごく一部にしか生息しないそうでドラゴンマニアにはあこがれの的らしいです。
インドホシガメは甲羅が独特で小山をいくつも背負っているようです。そして黄色の線の模様があって、まるで星のようです。名前の由来だそうです。その異質な形態に足を止めて見とれてしまいました。
カンガルーが自由に動き回れる芝生広場は入場者も自由に出入りできて直接触れ合うことができました。家族連れが多く、特に小さい子供達がベビーカーで入ることができ、直接餌を手に載せてあげていました。おとなしいカンガルーたちでした。
餌を上手に人の手から取ると次から次へと手を出してきます。人に慣れているようです。
中には餌に見向きもしないカンガルーもいました。大勢の観光客から餌を十分にもらってお腹がいっぱいなのかもしれません。
日差しが強いためか、カンガルーはほとんどがグループになって木陰に休んでいましたが、中には一人でグループから離れて行動するカンガルーもいて、そのカンガルーに餌を指し出したら食欲がないらしく、餌をとりませんでした。
グループから外れて拗ねているようにも思えました。
クロコダイルのいる池に行ってみるとどこにもいる気配がありませんでした。係員が言うのには、暑いので池の端の木陰に潜んでいるという事でした。しばらく見ていても現れませんでしたが、帰りがけに再度来てみると水から顔半分を出してじっとこちらをうかがっていました。
エミュ。オーストラリアの固有種で国鳥に指定されているそうで、全土に分布しています。20cmしか飛び上がれない飛べない鳥の一種ですが、時速50キロで走ったり、泳いだりできるそうです。
羊のエリアでも餌は自由に上げることができました。ただ園内で売っている餌です。
園内の休憩所で軽食をとっていると、そばにキバタンというオーストラリアでよく見かけるオウムの一種がそばにやってきました。町でもよく見かけ、とても人懐っこい鳥です。初めてオーストラリアに来たときはオウムが町中で飛んでいて驚いたものです。
このシンビオワイルドライフパークは広々とした自然の中で動物たちと触れ合ったり、芝生の広場でくつろいだりできる気持ちの良い動物園です。
そのためベビーカーに乗せた乳幼児を連れて訪れる家族が多いです。
ゆったりと見て回れるし、散策している感覚で動物たちに会えるところがとても素敵です。
自分の経験では大勢の人たちと次から次へと動物見て回り、疲れてしまうことが多かったので、ここでのひとときは本当に癒されました。
シンビオのような動物園は他にもあります。シドニー市内にある有名なタロンガ動物園も観光客は多いですが、オ-ストラリアの動物園の在り方は基本的に同じような気がします。自然を大切にすることがこの国ではどの動物園でも徹底されているように思います。
このことは動物園に限らず王立植物園や公園やリザーブ(ここ自体保護区ですから)などの所でもそうです。
ここに挙げた動物以外に「ディンゴ」(オーストラリア大陸とその周辺に生息するタイリクオオカミの亜種)や「ウォンバット」、「タスマニアン
デビル」など、オーストラリア固有の動物も勿論いました。でも会えませんでした。暑くて木蔭に居たり、夜行性だったりして会えませんでした。
また、その他の主な動物はチーターやわし、オオトカゲ、ファームアニマル等もいました。
そしてピクニックエリア、噴水広場、子供たちのためのプレイグラウンドが配置してあって気持ちの良い空間を作っています。
今でも、またそこに訪ねて行って、のんびりと芝生に座ってランチしたり、動物たちと触れ合ってみたり、珍しい動物たちを心ゆくまで眺めてみたいです。青空と白い雲とすがすがしい空気の中で。
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