シドニーの王立植物園は、シドニーハーバーに面して広がる素晴らしい眺めの憩い場で、植物園というより公園のようです。
NSW州立美術館を通り過ぎると左手に入り口(13か所の入り口のうちの一つ)があり、そこから植物園に入ります。入園料は無料です。
入り口の近くには暑い夏には恋しくなるような木陰と芝生広場がありました。
熱帯性の植物が多く、鮮やかな色と珍しい花の姿に目を奪われました。
クンシランは、日本でもよく見かけます。南アフリカが原産で、ランといってもヒガンバナ科に属するそうです。
ブラジルと中央アメリカが原産で革のような葉の縁に沿って鋭い棘があります。緑の多い熱帯植物の一角にオレンジの花がひときわ目を引きました。
葉先が赤くなっているのが珍しくて撮影しました。さも熱帯植物という感じがしました。調べるのに苦労しました。やはり原産地は熱帯アメリカだそうです。日本には明治期に渡ってきたそうですが私は初めて見ました。
スパティフィラムは、サトイモ科に属します。やはり中央アメリカや南アメリカの熱帯地域に分布しています。これと似た花でアンスリウムという赤い花を生花に使ったことがありました。水芭蕉の花にも似ています。
オーストラリアといえばコアラが好きなユーカリの木がまず思い浮かびますが、この植物園にもありました。ちょうど幹の皮が剥けかかっていました。一年に一度むけるそうです。剥けた後の木肌はツルツルとしていて白く、前とは全く違い、生まれ変わったようです。樹皮に生息するコケ類や寄生虫などをを削ぎ落とし健康を保つためだそうです。
植物園を抜け出るとシドニーハーバーに出ます。熱帯植物が生い茂り、鬱蒼とした木陰に囲まれた場所から明るい海と空が見渡せるこの場所に出ると、目に前に広がる光景に心が沸き立ちます。
シドニーハーバーを行き交うフェリーを眺めながら海に沿って歩いて行くとその先にオペラハウスがあります。遊歩道には、観光客や地元の人達が散歩を楽しんだり、ジョギングをしたりしている姿が見られます。
一昨年は、オペラハウスが間近に迫るこのあたりに来るとたくさんの人たちが行きかっていましたが、
今はコロナ禍の中、観光客の姿はあまり見られません。
地図上に黒線で示したのは歩いたコースです。地図には見えませんが、植物園の右(地図上で)の岬の突端にはミセスマッコリ―ズポイントがあります。そこからのオペラハウスとハーバーブリッジも絶景です。
ミセスマッコリ―(ニューサウスウエールズの初代提督の妻)が祖国イギリスの船がシドニーハーバーに入ってい来るのを眺めていたという砂岩を削って作った石のベンチがあります。
州立美術館からまず岬突端のミセスマッコリ―ズポイントを回って黒線のコースを回るのがお勧めです。
シド二ーハーバーの風を感じながら、オペラハウスやハーバーブリッジを遠くに見て歩く(走る)のは、最高の気分です。
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